文豪とアルケミスト・審判の歯車
第八話「人間失格」前編

基本的に前編は図書館での日常系。
後編は潜書でシリアス。

そんな感じかなと思っているのですが。
今回はどうなんでしょう。
志賀さんがあんなことになった後でほのぼのもないでしょうし。

しかも「人間失格」。
どうしたって…、暗い展開しか……。
でもきっと暗いだけじゃない。
めいっぱい心に突き刺さる、辛い、切ない、哀しい。
そんな状況が待っているに違いないですよね。

公式さんたちでさえ地獄だ、覚悟してとおっしゃっているくらいですし。
大丈夫、覚悟はできています。
もともと悲劇大好きです。
心中物も大好きです。

どーんとこい!



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ところで。
「人間失格」

多分、高校生の頃に読みました。
ものすごくショックを受けたとかいう感想をよく見ていたので。
私が読んだからどんな感想を持つんだろう。
もしかして生涯の一冊になったりして。

という期待をもって読みました。

が。

えー?
んー?
あんまり……

そんな感想しか覚えませんでした。
この「人間失格」が初めて読んだ太宰です。

その後「斜陽」を読みました。
これも正直なところ、「ふーん」って感じで終わってしまいました。

ここで私は太宰と合わないのかなと思ってしまい。
それ以降は読むことはありませんでした。
ちなみに「走れメロス」はなんとなく粗筋を知っているだけでした。
原作を読んだのは去年くらいだったかな?

その後。
再度「人間失格」を読んだのはこの本が出てからでした。
アニメ青い文学シリーズと集英社のコラボ。
文庫とDVDです。


このアニメがものすごくよくて。
あの作品って、こんなすごかったっけ?
そう思って改めて読んでみたわけです。

アニメの影響もあるのか。
学生の頃から多少の人生経験を積んだせいか。
ところどころ突き刺さるものがありました。
こんな感覚、初めて読んだときはなかったものでした。

それから一昨年あたりに一度読んだかな。
そして今回の放送を前に再読&青い文学シリーズを見直しました。

文アルで描かれる「人間失格」。
それはものすっごく楽しみではあるのですが。
先生……。
どうなってしまうのでしょうか。

「志賀さんを偲ぶ催し」

図書館初の絶筆なんですよね。
きっと。

でもムシャは
親友の弔辞を読むのは一度きりで十分、と。

ムシャさんの文学館さんがツイートしていらっしゃいましたが。
ムシャさんの読んだ弔辞は残されていないんだそうですね。
葬儀次第にも名前は出ていない。
それは当時彼がご老体で外出もあまりしなくなっていたため、葬儀にも出ないと思われていたのだそうです。
原稿もなく志賀さんに語りかけた弔辞はもはや読み返すこともできない。
どんなことを語りかけたんだろうと、とても気にはなりますが。
でもそれはそれで心に沁みるエピソードだと思います。

今でも隣にいるような
本を開くと志賀が語り掛けてくるような

そういうムシャに

残っているのかもしれません
たとえ魂がくだけても

と言う先生。

あぁ、こんなところで!
それを言うんですね。

「たとひ魂が砕けても、想いは砕けない」

ゲームOPのラストに出てくる言葉。
文字遣いで過去と現在を表わしているんですよね。
インタビューで言っていました。

本がある限りそこに志賀がいる。

後世にまで名をのこす作家ってすごいなぁ。
作家に限らずだけど。

でも志賀さんって、本当に絶筆したの?
何かからくり(?)があって復活してこない?
あんなすぐに絶筆とかないよね?
と期待しているのですが。
だめ?

地獄変後編を見てからショックで怖くなって。
うちの志賀さんに賢者の石つけちゃいました。

先生が手にしたのは「人間失格」。

太宰!
先生が君の本を手にしたよ!

でもこうしてムシャを気遣ったりする様子は普通にこれまでの先生のようですが。
「たとえ魂がくだけても」なんて大事な言葉を言わせるくらいですから。
それは先生の作家としての心からの言葉だと思いたいのですが。

藤村とすれ違ったとき。
目に青い炎が……。
やっぱりとり憑かれてるんですよね。

感情が昂ったりすると出ちゃうのかな。
藤村も何かに気づいた感じ?

ところ変わって。

太宰が
「芥川先生を元気づける会」
を発足しようとしています。
可愛いなぁ。

ところでこの時点で地獄変から戻ってどれくらいの時間が経っているんでしょう。
戻った直後に「偲ぶ催し」っていうのもないでしょうから。
一週間くらい?

「秋声会」を作ったサイたちに相談をする太宰。
一人、お汁粉を食べている秋声かわいい。

後援会ができるほど、当時の秋声は何か迷っていた?
「地味な秋声を応援する会」を藤村が作ったっていうのは読んだのですが。
すいません、そのへん知らなくて。

迷走してダンスを習う秋声?
サイの

あれはひどかった

って言い方がすごく、なんというか……
気になる(笑)。
どんな情景を思い出しているのか。
ダンスは趣味だと思っていたのですが、傍から見るとそんな笑いこらえるほどだったの?
すっごく気になります。

話は逸れますが。
文学館さんのツイートやブログが楽しくて。
行きたくなってきますね、記念館。

本当は金沢でのコラボも行くのを考えたのですが。
あまり二連休の希望を出せないので諦めてしまいました。
行きたかったなぁ。

ここ食堂だよね。
壁に居酒屋のようなメニューの木札(?)がかかってるのがちょっと微妙で可笑しいけどこれはこれでよし。
それとも近代のレストランってまさかこんな感じ?
まあ、アニメでは近代という設定でもない感じですが。

藤村には相談できないよね。
関東勢は藤村をよく思っていなかったっていうのを誰かの文章で読んだのですが。
その中でも特に先生が嫌っていたとか。

文劇でもアニメでもけっこうしつこく聞いてきますよね。
実際、そんな感じだったの?

廊下をついてくる藤村を振りきろうと走り出す先生。
その先に猫。

猫を飛び越える先生も素敵です。

猫かわいい。
正面から迫ってくるものには対処できないんでしたっけ?
毛を逆立てて白目の猫かわいい~。

廊下を走って怒られるとか。
またしても小学校か、ここは。

厨房に逃げ込んだ先生。
なんかカラフルな色の液体が……。
しかも何のためらいもなく飲みますか、先生?

安吾汁って
もはや乾汁かw

つか実験室の様相をていしていますが?
白目をむいて倒れても先生は素敵です。

太宰は先生のことを相談し、先生は太宰のことを相談し。
この先生の行動は自らの意思なのか、侵蝕者がさせていることなのか。

よく動物に寄生する虫が自分が生き残ろうとする、もしくは繁栄のために宿主の行動を制御するみたいなのがありましたよね。
もちろん宿主はそうとは気づいていないの。
これが「人間失格」を消すために侵蝕者がさせている行動だとしたら。

こわっ

それにしても。
緑の安吾汁を囲んでそんなシリアスなお話をしないで。
笑っちゃうから。

生きる才能が足らなかった
変人にもなりきれず人間であろうとした

言っていることは辛らつだけど。
二人の言葉には愛を感じます。

檀くんきた!
しかも後ろ姿ー!
え、そこまでしたらもう実装待ったなしじゃないですか?
酔っぱらって一緒に自殺しようとして、でも途中でこわくなって逃げたんだっけ?
うろ覚えです、すいません

熱海事件の当事者で檀ふみさんのお父さんっていうくらいしか知りませんでした。
小説「太宰治」を書くほどに親友だったんですね。

檀くんは理解者を超えてファン。
そんな人がそばにいても自殺してしまった。
いや、先生。
それは先生も一緒では?

はたからみれば先生の周囲にもそういう人たくさんいたでしょうに。
でも自殺を思いとどまるようなほどのアドバイスを受け取るには、それだけ自分の中身をぶちまけないといけないよね。

……難しいよね

楽しい農作業してるかと思ったら
たばこ!

そこなの?(笑)
確かに先生、たばこ好きだけど。
そこ?(笑)

また話が逸れますが。
「顔のない天才」でものすっごく頷ける先生の言葉がありました。
禁煙という言葉に対して、人類の退化を感じると。

あぁ、分かる。
すっごい分かる!
と思いました。
確かに煙草は大嫌いですけどね。
でもそういうことじゃないんです。

しかし気苦労の絶えない猫だな。
館長も出てくればいいのに。
でもゲームの館長は文豪にけっこう緩くて甘い感じだから。
やっぱり猫が苦労しそう。

ムシャの言う通り、たばこは違法ではないけれど。
栽培は限られていなかったっけ?
彼らの時代にはそれもOKだったのかな?

かつおぶし農園(笑)

ブリの養殖ならいいのでは?
きっと猫も大賛成。
農園ができるなら養殖場も余裕で作ってくれそうです。

ムシャ、農作業するときもその服なんだ。
でも少しは元気でたかな。
前向きのムシャ、好きです。

がんばる太宰の姿に重なるオダサクの言葉。
そうやって聞くと明るく振舞っている太宰の行動すべてが切なく思えてしまいます。
引きこもればいいものを。
道化にまでなって人の中に入って行こうとする。
太宰……。

先生 vs 藤村 第二戦

ここで思いもよらなかった藤村論

初期と晩年の先生は別人だった。

確かにね。
中学で教科書の先生の写真に一目ぼれして
いろいろ読んで思いましたもん。
なんで晩年はこんな作品ばかりになってるんだろう?
でも自殺する人の心理はこうなのかな。
人生の総決算的な?

私、実は。
「河童」が好きなんですよね。

生きている文豪に侵蝕者がとり憑くとか。
そういうこともあり得るのではと、なんとなく納得してしまいます。
侵蝕者は文章を書くことに挫折した経験が寄り集まって出てきたものでしょうから。
その矛先が作家に向くこともあるだろうけど。

わざわざ作家にとり憑いて初期の作品を否定させる作品を書く、ってまどろっこしくないですか?
それとも作者自身が否定すればその本を有碍書にしやすくなる?
そういえば。
転生した文豪が精神的ダメージを受けると有碍書になってましたもんね、地獄変も。
そういうこと?

でもそれで書いた晩年の作品が傑作とか言われちゃったら元も子もないような?

私、全然違うこと考えてしまったんですが。
本当は書きたいんじゃないかな?
侵蝕者も。
もともとは「書きたい」って気持ちが根底にあるんだから。

子どもが上手にできなくて癇癪を起して目の前の積み木をダーっと崩すような侵蝕者もいれば、
すでに名を馳せている文豪にとり憑いて作品を書きたいと思うのもいたりして。
でもとり憑いた侵蝕者の負の感情が先生の才能と相まって晩年の作品になったとか?
そんな変わり種の侵蝕者がいてもいいかなと。

あれ?
そうなると自殺したっていうのがなぁ。
やっぱり侵蝕者が自殺に追い込んだのかな。
それとも自身の中の侵蝕者に気づいて自殺した?

いろいろ考えてるとまとまりませんね。

なんにしろ。
ドッペルゲンガーとは違うけど、それっぽい設定ですよね。
二重人格的な?

先生の記憶が欠けているっていうのもそこに関連してきそうですが。
でもだとしたら初期の作品を書いた記憶は残っていてもいいのでは?
それとも記憶自体を操作されている?
まだまだ謎ですが。
察しのいい人はこのあたりでほぼ先行きが分かっているのかな。

ところで。
藤村をみる先生の表情。
素敵です。

藤村の家族の話。
なかなか大変な人生だったのですね。
彼の生涯は全く知らなくて。
作品も「破壊」と「夜明け前」しか読んでいません。
それも学生時代。
これはまた改めて読むしかありませんね。

藤村には藤村の事情があって。
強いな。
作家がうまれるにはそれなりの背景が必要なのかな。
何十年、何百年と名の残る作家は特に。

秋声。
またお汁粉食べてる(笑)。

虫とか猫の方が格上とか家畜とか。
楽しそうな話をしているところに先生。
自分の本を読んでくれたことに嬉しそうな太宰なのに。

僕はこの本が嫌いだ

確かに好きにはなれないかもしれないけど
作者の人間性の否定。

先生、それはダメだよ……

志賀さんのは確かに批評だったけど。
先生のは人格攻撃。

先生の中の侵蝕者が正体バレてるとか焦って行動に出た?

迷惑
消えてくれ
価値のない本

あまりの言葉の連続にとうとう太宰が!

廊下で苦しむ先生。
やっぱり正気とそうでない時があるんですね。
普段の先生は侵蝕者のお芝居ではなかった。

先生、左目が!
自分の中の侵蝕者がしたことの自覚があるっぽい。
これは辛い。

自ら訴えて獄に繋がれる先生。
地下牢?
これもアルケミストが作った?
まさか最初からないよね?
拘束される先生も素敵です。

「人間失格」への潜書は安吾とオダサク。

はぶってんじゃねぇ

って言うけど。
派でひとくくりにされたくないと言ってたじゃないですか、中也?
可愛いなぁ、もう。

秋声と藤村の潜書も見たいですよね。
弓の攻撃見たい。

最後に来た衝撃のシーン。

え。
なに?
なんなんですか、この惨殺現場?
太宰?
ってか。

葉蔵??

おまえ、何してんのーっ!?
道化なんかやってらんねぇよ、ってぶちきれた?
なんとも……うわぁ。
音楽こわい。

私、斜陽館には行ったことないのですが。
後で見たらやっぱりあそこは斜陽館ですね。

やば……。



さあ、お楽しみタイム。
今回の文豪グルメ
[脱地味キャラゴージャス汁粉編]

筆跡、そっくりだそうですね。
跳ね具合とか。

カステラかと思ったら金箔でした。
ひとかけらどころか覆ってる(笑)。

お汁粉といえば。
先生が書いた「汁粉」。
可愛いです。



藤村の装像もあまりなくて。

旅枕ノ定式 – 島崎藤村 Lv.1

旅枕ノ定式 – 島崎藤村 Lv.3
「旅先の高揚感と期待で眠れない夜に、お決まりの遊びを始めよう。
 宙を舞う枕と仲間の笑顔、
 この楽しさを記事で伝えきれるだろうか」


この前。
散策でツーショットが出てきました。
記念に。




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