文豪とアルケミスト・審判の歯車
第四話「月に吠える」前編

今回は詩集なんですね。
詩は全く範疇に入っていないというか。
興味がなかったというか。
実のところ、よく分かりません。

強烈に記憶に残っているのは

クラムボンが笑ったよ

小学校5年か6年のときに教科書に出てきました。
宮沢賢治ですね。
強面の担任の先生が朗読したときに、妙に優しい声音になって

クラムボンが笑ったよ

と読んだ様子を今でも鮮明に覚えています。

クラムボン

私の中ではマリモのような丸い物体がふよふよと漂っているイメージでした。

その後。
中原中也のドラマを見て詩集「汚れつちまつた悲しみに」を買いました。
三上博史が中也で、古尾谷雅人もメインだったと思います。
ドラマ内でいろいろ詩が朗読されていましたが。
汚れつちまつた悲しみに……以外は全く覚えていません。

俳句とか短いのなら情景も想像しやすくて好きかな。
こんな短い中でこれだけ想像させるのすごいな、と。

そんなわけで。
予習に読んでみました。
「月に吠える」

覚えのある詩が2編ありましたね。

竹の詩と猫が鳴くやつ。

竹の詩はゲームのニコ生配信の時に声優さんが朗読していたと思います。
その時も、あ、これ知ってると思ったのでやっぱり教科書に載ってたのかなぁ。
どこで聞いたか不明です。

そして猫が「おわあ」って鳴くやつ。
最後の、この家の主人は病気です、っていうのがちょっと衝撃でした。

そして白秋の書いた「序」と、犀星の終わりの文章が熱いなぁと。

小説と違って詩集の世界をどうやって表現していくのか。
とても楽しみです。



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こけし。

ん?
こけし?

え?
池袋?

いけふくろうじゃなくて……こけし?

高校生たちがボウリングやってて……
え? どした?
なに?

パンちらでガーターしちゃう子可愛いな。

「心に残る名作展」

あ、やっぱりこれ文アルだ。

みんな実装済みの作家かと思いきや、檀一雄がいる。
今後の実装フラグ?

ここでいつものOPが入ります。
やっぱり文アルだった。

でも、どういうこと?

普通に現代の高校生活が始まってしまいました。

バスで「斜陽」を読んでいた子。
朔ちゃんっぽくないですか?

なんだかこの子が気になるのか、斜陽が気になるのか、ガーターの子。

この穏やかなアレンジ曲、いいなぁ。

次の日(?)も学ランくんの真横に立つガーターっ子。
すごい気になるらしい。
どっちが?

名作展のポスターにも足を止めていたから、実はああ見えて文学好き?
っていうか。
なんか「とっても気になるあの子」的なすれ違いシーンなんですけど。

「ななめ、よう……」

あ、文学好きじゃないわ(笑)。

斜陽をしらない高校生!
しっかりして!

と思ったけど。
人の知識を馬鹿にしちゃいけませんね。
私だってきっと小学校の算数とか忘れてることたくさんあるだろうしね。

そして降りる所を乗り過ごすほど、学ランくんに気を取られていたようです。

どういう展開?
というか……「月に吠える」は?

気になる子が持っているものはやっぱり気になる。
恋愛感情のはしりとしては至極まっとう。
図書室で「ななめよう」を探していると……

「しゃよお」

あ、太宰だ!
なにこの安心感。
やっぱり文アルだった。

でもなんで?
図書館の外に出られないんじゃなかったの?
普通の人にも姿見えるの?
声も聞こえるの?

これ、普通の世界じゃないの?

すでに本の中……ってことはないよね。
さすがに「月に吠える」は違う。
それとも他の本?

世紀の大作家「太宰治」を知らない高校生でした。
意外にゲームとかがなければ知らない子、たくさんいるのかもしれない。

私も三国無双してなかったら司馬懿とか知らなかっただろうしね。
漫画とかゲームとか。
いろんなことに興味を持つきっかけになるのはすごくいいよね。

「あっちの本棚ね」
と教わってそっちを向いた直後には消えている太宰。

「派手な不審者」
笑いました。
その表現、いいよいいよ。
才能あるかもよ?

そして無事に斜陽を探し出して借りてきたらしい彼。
ちゃんと机について読むのね、えらい。
私、小説読むときはいっつもベッドに寝っ転がってるよ。

でも飽きちゃったのか眠いのか。
机に突っ伏していると……

でたー、派手な不審者!

え、神出鬼没?
ほんとになんなの?
楽しいけど。

最後まで読まないとあの子に話しかけられない。

文豪はなんでもお見通し。
そしてまたすぐいなくなる。

ほんとになんなんだぁ?

でも言われるままにちゃんと読んでるのえらい。
寝こけてたりしたけど、どうやらハマってきたみたい?
なんだかとってもいい顔してます。

そして翌日。
念願かなって学ランくんに話しかける高校生。
学ランくんも嬉しそう。

なんだか眩しいよ、君たち。

二人の仲が一気に進展して。
こけしの前で学ランくんを待ってる彼は、もうまさに初デートです! って感じ。
いいよいいよー。
可愛いなもう!

二人が向かったのは「心に残る名作展」

ここで太宰が檀一雄を旅館に置き去りにしてきた熱海事件を聞いていると……
いきなり出てきて言い訳する太宰。

んー?
他の人には見えてない。
なに?
やっぱりこの子、なにかある?

ダメ人間だから作品を残せた。
ダメな人間だからダメな部分をリアルに書ける?
そんなところが読んだ普通の人の、普段は気にしていない自分のダメな部分に突き刺さるのかな。
普段の生活ではそれほど気にしていないけど、明らかにあるダメな部分。
それに気づいていない人ほど、そういう作品を読んだときに「自分にもそういう部分があったのか」と衝撃を受けるのかもしれないですね。

そして常にダメを意識している人には強い共感になる。
実は「人間失格」も「斜陽」もなんとなく読み終わってしまった私は、どっちつかずの人間なのかもしれません。
ただ、「人間失格」でラストの方に

人間失格

って一行があったじゃないですか。
あそこはすごく衝撃を受けました。

あれはすごかったと思います。

そしてなんと。
本に嫉妬する高校生。
ああもうー!
可愛すぎじゃないですか?
そう感じるのも可愛いけど、それをストレートに言っちゃう素直さがあまりにも可愛すぎる。
それも一種の才能だよ。

本が大好きな学ランくん(学ラン着てないけど)。
わかるー。
もう外で本を読んでる人、あまり見かけないよね。
みんなスマホ見てる。

もちろんスマホで小説とか読んでるのかもしれないけど。
そうじゃないの。

「本」なの。

本を手にしてほしい。
本が大好きなんです。
だから本が大量にある図書室が大好きで小学校から高校まで図書委員していたし。
本を作る現場にいたいから印刷会社に就職しました。
あれはまさに天職だったな。
毎日終電、休日でも仕事行って一か月休みなし。
それでも原稿を見たり写真をスキャンしたり。
まさに趣味と実益をかねたDTPな毎日。
最高でした。

すいません、思い出話しちゃいました。

でも。
スマホで小説読むのもいいよね。
だって、暗くても読めるんですよ?
本だと電気ついてないといけないじゃないですか。
でもスマホで読んでれば、うっかり寝落ちして朝まで電気つけっぱなしなんてことがない。
これは素晴らしい!

「あらゆる創作物は人生を豊かにしてくれる光」

あ、文劇2の冒頭で朔ちゃんがそんなこと言ってましたね。

豊かにしてくれるじゃなくて救いになる光、みたいな感じでしたけど。
たった一冊の本、一つの言葉でも救われる、みたいな。
あやふやですが。

そして。
中也もきた!
なんだなんだ、どうなってる?(笑)

しかもオダサクに安吾も来た!
なんなの、これ?
すっごく羨ましいんですけど!
作家本人に本を薦められるとか、本気で羨ましいんですけど!!

ってか、夫婦漫才かよ。

そしてそして。

馴染んでる。
派手な不審者とすっかり仲良しになってる。
なにこれ楽しい。

愚痴を言う太宰に4メートルの手紙の件を持ち出す高校生。
いろいろ作家の知識もついたようだし。
なによりすっかり本が好きになった様子。

でもほのぼの楽しいのはここまで。
「斜陽」が侵食されかけてる?
そんな現象がみられる状態って。
ほんとにここはどこ?

太宰!
斜陽が侵食されかかってるよ!

そんな不安要素に気づくこともなく。
図書館デートな二人。

それを見守る文豪たちと食堂のアレンジ曲。
アニメの曲もみんないいよね。

思わず手を取っちゃう学ランくん。

BLって言われそうだけど。
BLっていうよりは昔の青年たちの深い友情的な?

菊池寛の文章で読んだんですが。
なんだったかな。
芥川を思い返して書いたやつ。

今調べてきました。
「芥川の事ども」です。

「一校時代は一組ずつの親友を作るもの」

そういう感じかな?
ブロマンス?
「愛」というよりは「親愛」?

学ランくんの学ラン姿が、またちょっと古風な感じを醸し出していていいですよね。

私も文豪に囲まれたい(笑)。

夜の公園で生きるのが下手くそだという学ランくん。
何に価値を見出すかはその人の自由だし!
娯楽を享受できないのは間違い、そんなことないし!

そんな彼を救った太宰の本。
そうやって自分の思いを言葉にできるのはすごいよね。
君こそ本を書くべきでは?
それでまた救われる人が出てくるかもしれない。
連鎖みたいだね。

ハルカとヨージでしたか。

「お前に会えたから」

また、このヨージは。
さらっとそういうことを言う。

すっかり太宰と仲良しになってるヨージ。

でも本が!
今度は「人間失格」が!
太宰ー!

翌朝。
机から本がなくなってるんですけどー!
先生が授業の内容を忘れ、教科書からサーカスの詩が消えていく。

ああ……きちゃったよ。

図書室の本も消えてる。
名作展のポスターも消えてる。

何がなくなったか分からないけど、何かがなくなった。
本が侵食されてなくなるというのはこういうこと?
でも何かがあったはずなのに、という感覚だけは残るっぽい?

電話の先のハルカも暗い。
ものすごい喪失感。

やっと見つけたハルカは屋上へ?
いやいやいや、ちょっと待って。
なんかすごくいや。
ちょっと待って。

ハルカ、いじめにあってたのか。
自転車にいたずらされて、それでバス通学?
だから今まで会わなかったのね。

希望を与えてくれていた本がなくなった。
だから本が与えてくれた希望も一緒になくなってしまった。
どうして今まで生きてこられたのか分からない。

何かを失くした喪失感はあっても、それが希望だったとは分からない。
残っているのは絶望だけ。
生きることに向いていない自分は、生きていても仕方がない。

辛い。

まじ辛い。

国語の先生の言葉が思いっきり身に染みてきます。

文学とは何か。

生きていくうえで必要ではない。
体にとってはまったく必需品ではない。
でも文学のない生活はつまらない。
その閉塞感はゆるやかに世界を壊していく。

先生の言葉を聞いている芥川も本が消えると同時に消えてしまいました。
なにこれ。
ほんとに胸が痛くなってくる。

今の世情にこれほどぴったりな言葉もないですよね。
舞台や音楽やスポーツは不要不急の類に入ってしまう。
もちろんそうなんだけど。
命に別状はないんだけど。
心にとってはやっぱり必要不可欠なんですよね。

なんというタイムリーな話。



いきなり竹藪。

え?

いきなりどうした?
竹に縛られてる?

今回はいろいろ急展開すぎて。

と思ったら……

「夢?」

えー、そうなんですか?
夢だったの?
芥川先生の夢?
夢オチ?

ここは「藪の中」?

「二度寝が許されるなら喜んで布団に入るけど」

不穏なこと言わないで下さい。
入っちゃ駄目。

三羽烏に中也もいます。
ヨージに絡んでた人たちだ(笑)。

潜書した直後、世界に呑み込まれてしまった。

ん?
無事に本の中に着地できずに意識を失ったってこと?

夢を見せて、そ中で死というショックを与えて目覚めさせたと?
屋上から落ちていく視点はそういうこと?

死んで目覚めるとかインセプションみたい。

しかも夢を見たのは先生だけ?
アルケミストと強い繋がりがある?
また謎が増えました。

この夢ってアルケミストの心情を映していたんでしょうかね?
実体験を含んだ夢?

「想像上の絶望か、あるいは……」

あるいは現実となってしまったこと?

「アグニの神よ」

ここで予想外にアグニの神!

先生、まだ秘技をお持ちでいらっしゃった。

また関係ない話ですけど。

2019年の年末あたりに放送された
「ストレンジャー ~上海の芥川龍之介~」
見ました?

とても奇麗なドラマでしたよね。
音楽もよかった。
アグニの神のストーリーが現実に交じって表現されていました。

浸食されたのは「月に吠える」。
もちろんタイトルからしてそうなのでしょうが。

今回はいろいろと予想外で。
でも浸食を止められなければその先にあるものは人々の絶望。
世界の緩やかな死。

今まで何年もゲームやってきて、そこまで考えたことなかったですね。
本が消える、人々の記憶からも消える。
それがどんな未来を招くのか。

もちろん小説でもチラッと書かれてはいましたけど。
ここまで具体的なことは考えたこともなかったです……。

特務司書、がんばらねば。

太宰が目覚めてみると、波止場。
犬が出てきて……って、えらく可愛い犬じゃないですか!

怪我をしているようなので、びっこをひいた犬、かな?
詩のイメージだともっと貧相で、ひねた表情をしていそうでしたけど。

可愛いな^^
嬉しそうに太宰にじゃれついてる。
それを見る先生の表情も柔らかくて。
先生、今回も素敵です。
見てるだけなら犬も平気なのかな。

「ここは……」
と先生が見上げた空には、月っぽい白いものが。

犬が吠えてタイトル回収。
竹と月と犬。

いやー、いきなり現代の話が始まってどうしたのかと思いました。
次はいよいよ潜書編。

今後も前後編でこんな感じなんですかね?
前編でふっておいて、後編で潜書&浄化みたいな。

詩集の世界をどんなふうに表現してくれるのか。
これもまた楽しみです!

そしてこれも毎回のお楽しみ。

文豪グルメ
[牛めし超高カロリー編]

超高カロリーへぇ~ん、って中也かこれ(笑)。

今回は未来からきた猫型ロボット?
局的にいいの、これ?

牛めしだけならず。
たっぷりのバターにカツカレー、フライドポテトに唐揚げ。
マヨネーズで蓋!

頭悪そうな感じだけど……た、食べてみたい!

おデブになっても可愛い二人。

朔ちゃんの装像なかったので。
アイキャッチ用に。
アニメで「サーカス」が出てきた記念。

追憶ノサーカス – 中原中也 Lv.1
「暗闇の中をスポットライトに照らされて、
 空中ブランコが大きく揺れる」




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